サメとパニックとDNA、好物の詰め合わせと聞いて観てみました。
個人評価:4/5
一言感想:頭の良いサメは厄介だけど、愚かな人間はそれ以上に厄介だね。
「ディープ・ブルー」
監督、レニー・ハーリンによるサメパニック映画。
ストーリー
アルツハイマーで苦しむ人々のため、特効薬の研究にいそしむ機関、アクアティカ。
その研究成果は思わしくなく、挙句の果てには事故まで起こしてしまう。
このままでは研究ができなくなる。
焦った彼らは危険をおかし、無理やり研究段階を早めてしまった。
登場人物
スーザン・マカリスター
アクアティカの医学研究部部長。
アルツハイマー病で苦しむ父親を見て育ったため、新薬開発に人一倍の情熱を注ぐ女性。
カーター・ブレイク
アクアティカの所員で、サメの番人。
元々は懲役をくらった犯罪者で、仮釈放中にアクアティカへ勧誘された。
持ち前のリーダーシップでみんなをまとめる。
ラッセル・フランクリン
大富豪、キマイラ製薬の社長。
冒険家気質の持ち主で、過去に雪山で遭難し死にかけるが生還するなどアグレシッブ。
シャーマン・ダドリー
アクアティカの専属料理人。
肩にペットのオウムを乗せた、敬虔なクリスチャン。
とてもユーモラスあるキャラクター。
ジャニス・ヒンギンス
アクアティカの所員で海洋生物学者。
金髪の美人。
トム・スコギンス
アクアティカの所員。
ジム・ウィットロック
アクアティカの所員で医療学者。
ブレンダ
アクアティカの所員。
「ディープ・ブルー」感想
ありきたりなストーリーなのに予想外
最初はサメ映画にありがちな、B級映画のノリで観ていました。
ごめんなさい、とてもよくできた映画でした。
反省しています。
予想をことごとく外してくれたと思えば「やっぱりね」と、ニヤッとさせてくれる。
最後までダレることなく観れる映画です。
お気に入りはコックさん
「神の思し召し」と禁酒してるのに、酒を普通に飲むとても敬虔なクリスチャン、シャーマン・ダドリー。
彼は本当に素晴らしい、バイプレイヤーです。
全然メイン役ではないのに、美味しいところをちゃっかり持っていく。
彼なしでは、物語は味気なくなったでしょう。
それくらい、大好きな登場人物です。
血とか怪我とかグロくないよ
他のパニック映画と比べてにはなりますが、血や怪我の表現はグロい方ではありません。
そういうのが苦手で、パニック映画を敬遠している方は挑戦してみてもいいと思います。
一滴の血でもダメな方は、そういうシーンは目を瞑るか、視聴を諦めるしかないです。
ごめんなさい。
「ディープ・ブルー」ネタバレ
DNA操作の最悪な結末
人間が欲しかったのは、サメの脳にあるタンパク質だけでした。
実験に使うには少なすぎるそれに、禁断のDNA操作がおこなわれます。
それが彼らに、知能と巨体とを与えてしまう事を知らずに。
知能を得たサメは自由を求め、考え、人間を襲い、追い詰めます。
この映画は、頭の良いサメVS人間の戦い。
勝者に与えられるのは、自由の生です。
生還者予想外しました
絶対に死んじゃう。そう思ってたコックのダドリーが生還!
生還者予想、ほぼ外してしまいました。
主人公のスーザン博士は生還して、自分の過ちを贖罪して生きていくんだろうな。
私はそう、思っていました。
それが「いくら利口なサメでも、所詮は動物よ」とサメを誘き寄せるため、自ら危険なプールへと飛び込んでいきました。
物語中はずっとカーターに、本来の主人公としての役を奪われていたのに。
最後の最期は見せてくれました、女の意地と過ちを正す姿を。
まとめ
当時の技術であれだけリアルなサメを表現できて、所々はチープってのが良かったです。
本当にサメパニックとして、サメには力を入れたんだなと感心しました。
主人公はスーザン博士でしたが、真の主人公はサメたちだったのかもしれません。
それにしても、矛盾。
知能を得て自由を求めた彼の、最後の選択はあり得なくないですか?
同意見者、求む。